大きなドーベルマンを飼っている男がいた。隣人はカゴの中に二羽の白いウサギを飼っていた。
男はドーベルマンがウサギにちょっかいをださないようにしつけ、何事もなく平和に過ごしていた。
ある晩、一週間の出張から帰り、疲れて眠っていた男は奇妙な音で目を覚ました。
庭に目をやると、ドーベルマンが嬉しそうに何かを転がして遊んでいる。
焦った男が走り寄ると、やはりそのおもちゃは一羽のウサギだった。
男は慌ててその死骸を取り上げ、バスルームで泥を洗い落とし、ドライヤーで毛皮を乾かし、
こっそりカゴの中に戻しておいた。
翌日、出勤途中に隣の家の前を通ると、その家の女性が泣いている。
「どうしたんですか。ウサギが死んでしまったんですか。」
女性は泣きながら頷いた。
「でも死んだのは三日前なの。庭に埋めた筈なのに、今朝になったらカゴの中に戻っているのよ!!」(笑)