ある朝、会社に出勤したビルは、同僚のジョンがピンク色のハートのイヤリングをしているのを見つけた。
ジョンは筋肉質のたくましい男だった。
いつもビシッとスーツを着てきて、
とてもそんな可愛いイヤリングを好んでつけるようには見えなかった。
ビルはジョンに声をかけた。
「おはよう、ジョン。それにしても、まさか君が、
そんなに可愛いハートのイヤリングが好きだなんて知らなかったよ」
いつものようにダンディにスーツを着こなしているジョンは、
小さく横に首を振りながら答えた。
「まあ、たいしたことじゃないさ。どうせ、ただのイヤリングだし」
ビルは、不思議に思って尋ねた。
「いつから、そんなイヤリングを身に着けるようになったんだい?」
ジョンは、ため息をつきながら答えた。
「妻が、寝室でこれを見つけてからさ」