ある高級そうな文具店で親子が話していた。

「お父さん、 僕、 万年筆が欲しいんだ」
「じゃあ、お父さんが、
いい万年筆を選ぶコツを教えてあげよう」

「うん」息子がうなずいた。

「いいかい、まず紙の上に実際に時を書いてみることだ。
  少しでも引っ掛かるようなら、
その万年筆は諦めた方がいい」

「うん、わかった」

父親は続けた。

「滑らかに書けるようなら、
次に実際にインキを入れてみることだ。
 インキの入りが悪いようなら、
その万年筆は諦めた方がいい」
「うん、わかったよ父さん」

「インキがスムーズに入るようなら、
次にキャップの止め金を調べてみることだ。
 実際にポケットに差してみて、
止め金がきつすぎないか、
ゆるすぎないか試してみるんだな。
 止め金の具合が悪いようなら、
その万年筆は諦めた方がいい」

「うん、わかった」

一呼吸おいて、さらに父親は言った。

「止め金がきちんとポケットに
引っ掛かるようだったら...。
 いいかい、これから先が一番大切なことだよ」

「うん?」

「止め金がきちんとポケットに
引っ掛かるようだったら、
近くに店員がいるかどうか。
  店員がいるようなら、
その万年筆は諦めた方がいい」
2023/09/22(金) 02:46 笑い 記事URL COM(0)