ある男がことごとく事業に失敗し多額の負債を背負っていまい、
妻子にも逃げられ、
もはやこれまでと橋から飛び降りようとしていた。

そこに黒いケープに身を包んだワシ鼻の醜い老婆が近づいた

「死ぬのはまだ早い、あなたの願いを叶えましょう」

老婆は男の事情を一通り聴き終わると、
さらに老婆はこう言った

「アブラカタブラ、
 あなたの会社は軌道にのりました。
 
アブラカタブラ、
あなたの口座に百万ドルが振込まれ、
奥さんは家に帰っています。」

男は半信半疑ながらも安堵の表情を隠せなかった。

「しかしこの事を現実にするためには
あなたにやってもらわなければならないことがあります」

男は藁にもすがる思いで何でもすると言った

「うちに来て私を抱きなさない」

男は言われるままに老婆の家で死に物狂いで事を成し遂げた。

そしてベッドの上で、老婆が煙草の煙をくゆらせながら聞いた。

「ところであなた、歳はいくつだい?」

「30だよ」

「魔法使いのお婆さんを信じるには、
ちと年をとり過ぎてないかい?」
2023/04/27(木) 02:40 笑い 記事URL COM(0)