長年牧場の仕事をしてきた親方が、
弟子を連れてしば刈りに行った。

「親方。この木、じゃまだから切ってしまいましょう」
「待て!50年前、わしはこの木の下で、
男として初めての体験をしたんじゃ。思い出の木じゃ。
残しておいてくれ」

「へえ。そうなんですか。親方も隅におけないなぁ。
じゃあ、あっちの木を切りましょうか」

「待て!その初めての体験のとき、
あっちの木の下で彼女の母親がじっと立っておった。
やはり思い出の木じゃ。残しておいてくれ」

「親方。もしかして初めての体験のとき、
相手のお母さんにずっと見られてたんですか?」

「そうじゃ」
「お母さん、黙ってなかったでしょう。何て言いました?」

「モー」
2022/02/14(月) 05:33 笑い 記事URL COM(0)