ある朝、ライオンはとても乱暴で
意地悪な気分で目を覚ました。
出かけていって、
小さいサルを追いつめると、吠え立てた
「ジャングルの動 物で一番強いのは誰だ?」
サルはぶるぶる震えながら答えた。
「あなたです、お強いライオンさま!!」
しばらくして、ライオンは、
ヌーに向かって、狂暴に吠え立てた。
「ジャングルの動物で一番強いのは、誰だ?」
脅えきったヌーは、やっとの思いでこう答えた
「おお、偉大なライオン、
あなたこそジャングルで最も強い動物です!!」
勢いに任せて、
ライオンは象のところへのしのしと歩いて行くと、吠えた。
「ジャングルの動物で一番強いのは、誰だ?」
象はあっという間にライオンを鼻で巻き取ると、
木の幹に何度も叩き付けたので、
ライオンはサファリ用の車に轢かれたような気がした。
それから象は、ライオン を何度も踏みつけて、
トルティージャのようにぺったんこにすると、
悠々と歩き去った。
ライオンは痛みにうめきながら頭をもたげ、
立ち去っていく象に向かって弱々しく叫んだ。
「なんだよ、答えが分からないからって、
そんなに 怒ること、ないじゃないか!!」