とある街角で小柄な老婆が手製のパンを一つ25セントで売っていた。

近くに住んでいた紳士はこの老婆を不憫に思い、売り場の前を通る時、
彼はいつも25セントを置いてパンは受け取らずに去っていった。

こんなことが5年以上続いたが、その間老婆と紳士は一度も口をきかなかった。

ある日のこと、いつものようにその紳士が25セントを置いて去っていこうとすると、
老婆が彼に話し掛けた。

「あなた、いつもどうもありがとう。
 とってもいいお方です。
 でも、お伝えしておかねばならない事があるのです。」

紳士が何ですか?と聞くと、老婆はこう答えた。

「パンが35セントに値上がりいたしました」
2020/05/28(木) 05:24 未整理 記事URL COM(0)