ある日の事、その男は職場で気分が悪くなってしまった秘書を車に乗せ、
彼女の自宅まで送ってあげた。

もちろん、これは純潔な行為ではあったが、
彼はこのこ事を妻には内緒にしておく事にした。
すぐヤキモチを焼く嫉妬深い女だったからだ。

その日の夜、彼は妻といっしょにレストランへ車で向かった。

彼がパッと視線を下に向けると、助手席の下にハイヒールの靴が
半分隠れているのを見つけてしまった。
気づかれぬ様、妻が窓の外に目をやるのを見計らいながら、
靴を拾いあげ車外に投げ捨てた。

ホッとため息をつき、彼はレストランの駐車場に車をとめた。

その時である、妻が助手席でソワソワし出したのは。

「あなた、私のハイヒールの片方を知らない?」

2019/12/16(月) 05:54 笑い 記事URL COM(0)