結婚10年目を迎えたジョンとメアリーは共働きの夫婦だった。
ある日メアリーは仕事が遅くなり、疲れ果てて家に帰ってきた。
そして、すぐにベッドに倒れこもうと真っ直ぐ2階の寝室に上がった。
ところが、灯りの消えた寝室のベットには一組の男女が寝ていて、
シーツの下からは、その男女の絡みあった素足が見えていた。
メアリーは夫に裏切られた絶望感と怒りに震えた。
目に涙を浮かべながら、彼女は近くにあった夫のゴルフクラブを握りしめ、
うめき声がしなくなるまでシーツを殴り続けた。
やがて疲れと後悔と悲しみに包まれたメアリーは、ゴルフクラブを投げ出し、
呆然とし、よろめきながら1階のリビングに降りた。
すると、そこには夫のジョンがソファーに座って新聞を読んでいた。
「あ、あなた!そこにいたの!?」
「遅かったね、メアリー。夕方、うちの両親が急に来てね。
とりあえず、僕らの寝室で寝てもらったから、起こさないでネ!!」