試合の途中で、コーチが幼い選手の一人に向って言った。
「協力というのがどういうことか、分かってるかい?
チームって、何か分かるかい?」
小さな男の子はうんとうなずいた。
「大事なことはぼくたちがチームとして
みんな一緒に勝つことだって、分かっているかい?」
小さな男の子はまたこくりとうなずいた。
「じゃあ、ストライクのコールが出たり、
一塁でアウトになったりしたとき、
審判と争ったり悪態をついたりしちゃあ、いけない。
今言ったこと、みんな分かっているかい?」
男の子はまたうなずいた。
「ようし」と、コーチ。
「じゃあ、向こうに行って、
お母さんにそのことを説明してやりなさい」