パンク・ファッションに身を固めた若者がバスに乗った。

髪はスパイク状で、緑、紫、オレンジに染められている。
着ているものは、ぼろぼろになった革のよせ集めだった。
はだしで、靴は履いていない。

顔や体には、あちこちにピアスで宝石が付けられ、
大きな、派手な色の羽をイヤリングにしていた。

彼はたった一つ空いていた席に座った。

向かいの席の老人は、長い間、ただじっと若者を見詰め続けた。

とうとう、若者はたまらなくなって、老人に向かって吠え立てた。

「オイじじい、何見てるんだよ!」

老人は、ためらうことなく答えた。

「いや・・・すまない。
まだ若くて海軍にいたとき、シンガポールでひどく酔っ払って、
オウムとやったことがある。
それで、もしや君はわたしの息子ではないかと思ってね。」

2019/01/28(月) 02:41 笑い 記事URL COM(0)